「医療事務がすぐ辞める…」と悩んでいるクリニックでは、スタッフが膨大な業務量や心理的プレッシャーを抱えていることがほとんど。ここでは、医療事務が定着しない理由や対策をご紹介します。
医療事務の仕事には、毎月1日~10日の期間中に請求を終えるというレセプト業務があります。しかし、レセプト期間中も通常業務があるため、残業が発生しがちです。
とくに少人数のスタッフで事務作業を行っているクリニックでは、スタッフ1人あたりの負担大。毎月のレセプト期間中の残業による疲労が蓄積し、勤務の継続を困難だと感じてしまう人もいるでしょう。
レセプトは、ミスが許されない業務です。ミスはクリニックの収益に直結してしまうため、複雑な算定ルールに従いながらも正確な請求を行わなければなりません。そのため、「限られた期間中にミスなく業務を終えなければならない」という心理的プレッシャーがかかります。
また、医療事務は受付業務も担当しますが、患者さんからのクレーム対応を求められることもあります。理不尽なクレームを受けた際には、大きなストレスを抱えてしまうでしょう。
医療事務には専門的な知識が求められます。実務を通して習得していく業務も多いため、新人スタッフには十分な指導が必要です。
しかし、多忙な現場では教育不足となるケースも。「不明点があるけれど、忙しそうだから質問できない」と孤独感を覚える新人スタッフもおり、その結果、早期離職を招いてしまうでしょう。
人は、努力や成果に対する正当な評価を求めるものです。とくに医療事務は業務量が多いため、「しっかりと評価してもらいたい」と感じるでしょう。
しかし、評価基準が曖昧だと、不公平感などが発生してモチベーションの低下を招いてしまいます。「頑張っても評価されない」と感じれば、離職へつながってしまいます。
たとえば、「このスタッフしかレセプト業務の内容を把握していない」というレセプト業務が属人化しているクリニックでは、該当スタッフが休職・退職した際に業務が回らなくなってしまいます。請求が滞れば、クリニックのキャッシュフローに悪影響を及ぼしてしまうでしょう。
医療事務が1人しかいない場合、「自分は絶対に休めないし、辞められない」というプレッシャーがかかります。とくに責任感の強いスタッフにはプレッシャーが重圧となり、心身を消耗させた結果、勤務の継続が難しくなる可能性があります。
医療事務が働きやすい環境を整えるために、「業務量に見合った人員配置」と「定量的な評価項目の設定」が必要です。
膨大な業務量が1人のスタッフに集中しないよう、ピーク時の人員配置を見直しましょう。また、1日のデータ入力件数や患者さんの平均待ち時間といった定量的に評価できる項目を設けることで、不公平感なく働ける環境を整えることができます。
採用活動では、ついクリニックの良い面ばかりを見せがちです。その結果、入職後に「想像していたのと違った」というギャップが生まれることも。
そのため、面接の段階で実際の業務イメージや忙しさを伝えておきましょう。職場を見学してもらい、現場の空気感を感じてもらうこともおすすめです。
新人の医療事務は、「業務を覚えやすい環境かどうか」も重視しています。不明点が生じた際にすぐに聞きやすい環境なら、多忙な中でもどんどん成長してくれます。
そのため、クリニックの教育体制やフォロー体制を事前に示しておきましょう。「入職後の数週間は誰が何を教えてくれる」といった具体的なスケジュールを共有しておけば、新人スタッフが抱える不安を軽減することができます。
医療事務の仕事は、業務量の多さや多忙さを理解している人でなければ続けることが困難です。そのため、医療に特化した専門求人サイトなどを活用し、現場の仕事を理解している求職者を探しましょう。求人サイトでは、クリニックでの業務内容や雰囲気を細かく伝えておくとミスマッチを防げます。
医療事務の離職を防ぐためには、「無理なく業務を回せる仕組み」が必要です。仕組みづくりのノウハウをもつ専門家に相談してITツールや代行サービスなどを活用し、スタッフが長く活躍できる環境を整えましょう。
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