病院・クリニック売却の仲介会社が見つかるWEBメディアURUCLINIC(ウルクリ)病院・クリニック売却の仲介会社が見つかるWEBメディアURUCLINIC(ウルクリ)
病院の売却・M&A仲介会社34社から厳選紹介【ウルクリ】 » 病院・クリニックを売却・譲渡したい方向けのコラム一覧 » クリニック閉院時に必要な手続きについて

クリニック閉院時に必要な手続きについて

クリニックを閉院する際には、患者対応、行政手続き、スタッフの雇用終了手続きなど、多岐にわたる対応が求められます。加えて、さまざまな届出を期限内に提出する必要があります。本記事では、必要な手続きや提出期限を網羅的に解説し、閉院をスムーズに進めるためのポイントを詳しくご紹介します。

閉院準備に必要な全体スケジュール

閉院手続きは時間をかけて計画的に進める必要があります。以下に、おすすめのスケジュールを示します。

6か月前:閉院計画の立案

3か月前:具体的な準備

1か月前:最終調整

各種届出と提出期限

クリニック閉院時には、行政機関や関係機関への届出が必須です。以下は、提出先と期限を一覧化したものです。

行政機関への届出

届出の名称 提出先 期限
診療所廃止届 保健所 閉院から10日以内
診療所開設者死亡届 保健所 院長が死亡した場合、死亡日から10日以内
診療用エックス線装置廃止届 保健所 診療所廃止届と同時に提出
麻薬使用者業務廃止届 保健所 閉院から15日以内
保険医療機関廃止届 地方厚生局 閉院後速やかに提出
生活保護法指定医療機関廃止届 地方厚生局 閉院から10日以内
労災保険適用廃止 労働基準監督署 閉院から50日以内

税務関係の届出

届出の名称 提出先 期限
個人事業の開業届出・廃業届出等 税務署、都道府県税事務所、市区町村 閉院から1か月以内
事業廃止届出書 税務署 閉院後速やかに提出
給与支払事務所等の廃止届出書 税務署 閉院から1か月以内
所得税の青色申告の取りやめ届出書 税務署 翌年の3月15日までに提出

社会保険・労働保険関係の届出

届出の名称 提出先 期限および添付書類
健康保険・労働厚生保険適用事務所全喪届 年金事務所 閉院から5日以内。法人の場合、登記謄本が必要。
被保険者資格喪失届 年金事務所 閉院から5日以内。健康保険被保険者証を添付。
雇用保険適用事業者廃止届 ハローワーク 閉院から10日以内。登記簿謄本などの提出が必要。
雇用保険被保険者資格喪失届 ハローワーク 閉院から10日以内。離職証明書の添付が必要。

注意すべきポイント

患者・スタッフへの対応

かかりつけ患者への対応

クリニックを閉院する際には、通院中の患者さんや入院患者さんに、閉院日を事前に知らせる必要があります。特に、継続的な診療が必要な患者さんには、他の医療機関への引き継ぎを行いましょう。引き継ぎ先が決まっている場合には、紹介状を準備するなど、患者さんがスムーズに転院できるよう配慮が求められます。また、未収の医療費がある場合は、閉院前に回収を完了するよう努めてください。

スタッフへの対応

スタッフに対しても、閉院について早めに知らせることが大切です。閉院に伴い解雇する場合は、解雇の理由や時期を十分に説明し、納得を得られるよう配慮しましょう。スタッフの退職金が規定されている場合は、その準備も進めます。また、退職に伴う社会保険の手続きも忘れずに行いましょう。

閉院後も保管が必要なもの

診療記録(カルテ)

カルテは医師法第24条に基づき、過去5年分の保管が義務付けられています。紙カルテの場合、患者数によってはかなりの保管スペースが必要となるため、適切な保管場所を確保してください。一方、電子カルテの場合はスペース不要ですが、クラウド型システムでは契約終了後にデータが消失する可能性があるため、PDF形式などで保存しておくことを推奨します。

レントゲンフィルムやデータ

保険医療機関及び保険医療養担当規則第9条に基づき、撮影後のレントゲンフィルムやデータは、診療行為が終了してから3年間の保管が義務付けられています。

放射線関連の記録

エックス線装置などを使用していた場合は、線量計による測定結果の記録を5年間保管する必要があります。測定は半年以内ごとに1回以上行われていることが求められます。

向精神薬の処分記録

向精神薬を使用していた場合、廃棄の記録を2年間保管することが義務付けられています。記録内容には、薬品名や数量、処分日、処分先の詳細が含まれます。廃棄時は確実に処理するため、酸・アルカリ分解や焼却など適切な方法を使用してください。

閉院を知らせるタイミング

スタッフへの通知

スタッフに閉院を伝える際には、解雇の必要性やスケジュールについて十分に説明し、転職準備ができるよう配慮しましょう。労働組合がある場合は事前協議を行い、退職金や最終給与の準備も進めます。

患者への通知

患者さんには、診療終了日を明確に伝えるとともに、引き継ぎ先の医療機関を紹介する必要があります。紹介状作成などには一定の時間がかかるため、早めの準備が重要です。また、患者さんの未収医療費がある場合は、閉院前に確認して回収を進めましょう。

賃貸物件や医療機器の処分

賃貸物件の返却

クリニックが賃貸物件の場合、契約内容に基づき原状回復が求められる場合があります。スケルトン返却が必要な場合は、解体費用などを事前に確認し、準備を進めてください。

医療機器のリースやローンの処理

リース契約が残っている医療機器がある場合、リース代金の精算を行います。また、ローンが残っている場合は、必要に応じて売却や返済の手続きを進めましょう。

まとめ

クリニック閉院には、関係者対応や多岐にわたる届出が必要です。本記事で紹介した内容を参考に、計画的に準備を進めましょう。専門家を活用し、手続き漏れを防ぐことでスムーズな閉院が実現します。

           
開業医が直面する経営課題から選ぶ
病院クリニック売却仲介会社おすすめ3選
赤字の現状を
早期に打開したい。
ダブルブリッジアドバイザリー
引用元:ダブルブリッジアドバイザリー公式サイト
https://h5qtpe6m.lp-essence.com/
  • 開業支援や増院支援、メニューの開発、調査などの医療系コンサルティング業務も提供
  • M&Aに興味を持つ医療機関や企業情報を多く保有

公式HPで売却成功事例を見る

赤字脱却のためのM&A
成功事例を見る

良い後継者を
じっくり探したい。
メディカルプラス
引用元:メディカルプラス公式HP
https://www.medicalplus.info/
  • 保険診療の個人クリニック(診療所)の第三者継承支援を多く手掛けている
  • 独自のネットワークにより、年間30件以上のクリニックのM&Aを成立(2023年12月4日調査時点)。

公式HPで売却成功事例を見る

医業承継のためのM&A
成功事例を見る

余力のあるうちに
対策を考えたい。
オンデック
引用元:メディカルプラス公式HP
https://www.medicalplus.info/
  • 対象とする企業・医療機関の事業規模には制限を設けていない
  • 年商数千万円の小規模な企業から、年商数百億円といった中堅企業まで、幅広い支援実績

公式HPで売却成功事例を見る

設備投資のためのM&A
成功事例を見る