美容業界の市場動向や、美容クリニックや美容外科クリニックのM&A(売却)についてまとめました。
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当WEBメディア「URUCLINIC(ウルクリ)」で美容クリニックのM&Aの実績・事例を掲載している仲介会社をすべてご紹介します(2023年12月4日調査時点)。
画像引用元:ダブルブリッジアドバイザリー公式HP(https://www.w-bridge-ad.com/)
ダブルブリッジアドバイザリーは、美容クリニックなど自由診療クリニックのM&Aを得意とする仲介会社です。自社で自由診療クリニックを2院運営しており、医療業界の経営ノウハウを活かしたコンサルティングも提供します。経験豊富な医療業界のコンサルタントや看護師が多数在籍し、クリニック売却を検討する経営者と譲受側の要望を丁寧にヒアリングして、双方にメリットのある解決策を見つけます。さらに、開業支援、経営支援、医療従事者の人材紹介も行っています。
売主は経営状況が厳しい美容クリニックを運営する医療法人で、ネックとなっている脱毛事業の見直しが急務でした。一方、買主は弊社が集客支援を行っている美容クリニック運営法人で、スピーディーな事業拡大を目指していました。売主には黒字部門の売却を提案し、買主には買収を提案した結果、約2ヶ月で最終合意に至り、双方にメリットのある迅速な売買が実現しました。
ダブルブリッジアドバイザリー
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男性美容クリニックと女性美容クリニックを運営する売主は、長期的な赤字の男性美容クリニックの事業廃止を検討していました。ダブルブリッジアドバイザリーに赤字部門の従業員の転職先の相談があった際、男性クリニックの設備のみの譲渡を提案。一方、買主からは男性美容クリニックの物件探しの相談があり、設備の譲受を提案したところ、迅速な成約が実現しました。
ダブルブリッジアドバイザリー
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画像引用元:インテグループ公式HP(https://www.integroup.jp/)
インテグループのM&A仲介サービスは、中小企業向けに特化し、完全報酬型の料金体系で着手金なしを特徴としています。Integrity(誠実さ)の精神に基づき、リスクを隠さずに説明し、顧客に最適な提案を行います。コンサルタント全員がM&Aの訓練を受け、社内には会計士などの専門家が在籍しており、財務や法務にも対応可能です。これにより、3~6ヵ月でのM&A成立を目指しています。迅速で信頼性のあるサービスを提供しています。
医療脱毛クリニック(売上約4億円)を、事業拡大を目指す医療機器会社(売上約50億円)に譲渡した事例です。売り手企業は関西で複数のクリニックを運営しており、経営負担から成長を考えてM&Aを決定。買い手企業は自由診療市場に参入したく、マーケティング知見を持っていました。譲渡は約半年で完了し、売主は引き続き医師として勤務予定です。
矢野経済研究所の調査によると、2024年の国内の美容医療市場規模(医療施設収入高ベース)は前年比106.2%の6,310億円に達したと推計されており、コロナ禍前を大きく上回る急成長を遂げています。
この背景には、SNSによる情報の透明化が進み、美容医療に対する心理的なハードルが劇的に下がったことがあります。また、20代~30代を中心とした「メンズ美容(男性需要)」の台頭や、非外科的施術(プチ整形)の普及により、顧客の裾野がかつてないほど広がっています。
市場の急拡大に伴い、美容クリニックのM&Aニーズもかつてなく高まっています。以前は他の医療法人が買い手となるのが一般的でしたが、近年ではWEB集客のノウハウを活かしたい「IT企業」や、高収益なテナントを求める「不動産会社」、さらにはイグジット(再売却)を狙う「投資ファンド」など、異業種からの新規参入が相次いでいます。これにより、売り手にとっては好条件で売却できる選択肢が多様化しています。
M&Aの需要が見込める美容クリニックですが、売り手側にはさまざまなメリットがあります。
後継者のいない美容クリニックの選択肢として、廃業する方法があります。しかし、廃業の場合、多額のコストがかかってしまうのが懸念点です。
M&Aを活用すれば、後継者がいなくても医業承継が実現し、クリニックを存続させることができます。廃業コストもかからずに済むので、老後資金を確保したままハッピーリタイアすることもできるでしょう。
M&Aによって買い手に美容クリニックを売却した場合、譲渡資産や営業権(のれん代)などに対する収益を得ることができます。中には高額な売却益が得られるケースも少なくありません。M&A仲介会社が間に入っていると仲介手数料や成功報酬等が生じますが、それでも手元に利益が残るケースがほとんどです。
美容クリニックの院長は、医療現場での従事に加えて、クリニックの運営や経営・集客マーケティングまで管理しています。M&Aでクリニックを譲渡し、自身は「雇われ院長」として残る選択をすれば、買い手に経営や事務管理を任せられるので、負担を減らして医業に集中することが可能です。
経営不振等で廃業する場合、スタッフを解雇しなくてはいけません。退職金の支払いや次の仕事のケアなど、多大な出費と時間を要するだけでなく、これまで頑張ってくれたスタッフの信頼を裏切ることになるでしょう。
M&Aで雇用の継続を条件に譲渡できれば、スタッフはそのまま働き続けられるので、雇用を守ることができます。
地域に根ざして活動を続けてきた美容クリニックは、コース契約中の患者やリピーターを多く抱えています。廃業してしまうと、これらの患者が行き場を失い、返金トラブルに発展する恐れもあります。
M&Aを活用してクリニックを存続できれば、患者も引き続き安心して施術を受けられるため、顧客保護の観点でも大きなメリットがあります。
一方で、自由診療をメインとする美容クリニック特有のM&Aリスクやデメリットも存在します。
M&Aでの承継時期は、買い手候補が見つかるまでの時間や契約交渉などによって左右されるため、承継のタイミングを自由に選べないのがデメリットです。特に医療系のM&Aに慣れていない仲介会社に依頼した場合、マッチングに想定以上の時間がかかってしまうことがあります。
医療脱毛や美肌治療など、複数回コースを事前決済で販売している場合、これらは会計上「前受金」となります。M&Aの際、すでに代金は受け取っていても施術義務が残っているため、買い手からは未消化分を「負債」として売却価格から差し引く調整を求められます。帳簿上の現金がすべて手元に残るわけではない点に注意が必要です。
美容クリニックの価値が、院長や特定の医師の「SNSの知名度」や「カリスマ性」に大きく依存している場合、その医師の退職による患者離れのリスクが懸念されます。そのため買い手からは、売却後も数年間は勤務を継続する「ロックアップ(継続勤務条項)」を求められるのが一般的であり、売却してすぐに完全リタイアできないケースがあります。
美容医療は競争が激しく、月額数百万円規模の広告費を投じなければ集客を維持できないモデルに陥っているクリニックも少なくありません。こうした「広告費依存」の収益構造は、買い手からリスクが高いと判断され、企業価値の評価(のれん代)が大きく減額される要因となります。
最後に、競合が多い中で自院を少しでも高く評価してもらうための「磨き上げ」のポイントを解説します。
プロの投資家や大企業が買い手となる場合、クリニックの価値は「EBITDA(営業利益+減価償却費など)」をベースに、業界の標準的な倍率(マルチプル)を掛けて算出されることが増えています。単純な利益だけでなく、将来の成長性や収益の安定性を示すことが高値売却の鍵となります。
高値で売却するには、医療機器や内装といった有形資産だけでなく、「高いリピート率(CRMデータ)」「公式SNSのフォロワー数」「口コミサイトでの高評価」といった無形資産をデータで提示できるようにしておくことが重要です。これらは「営業権(のれん代)」としてプラス評価に直結します。
特定の「名医」がいなければ回らないクリニックは、引き継ぎ難易度が高く評価が下がります。誰が施術しても一定のクオリティを出せるマニュアルの整備や、カウンセラーの教育体制の構築など、属人性を排除した組織的なオペレーションを作っておくことが、買い手への最大の安心材料となります。
画像引用元:名南M&A公式HP
画像引用元:エムスリー公式HP
画像引用元:日本M&Aセンター公式HP